QiitaのMarkdownパーサーの変更を正式にリリースします

こんにちは、Qiita運営です。

今日はベータ版として公開していたMarkdownパーサーの変更を正式版として全ユーザーにリリースすることをお知らせします。
リリースは2022年2月24日を予定しています。

Markdownパーサーの変更内容はベータ版と変わっていませんが、改めて解説いたします。

Markdownパーサーの変更について

これまでのQiitaでは、Redcarpetを拡張したGreenmatを用いてMarkdownのパースを行っていました。
今回のリリースでは、CommonMarkerを拡張したQiita Markerへ変更いたします。

パーサーの変更によって細かな違いはありますが、基本的なパース結果は今までと変わりありません。
記法の変更箇所についての詳細は、Qiita運営による解説記事で説明しておりますので、あわせてご確認ください。

今回のリリースでは、以下のコンテンツを新規作成、もしくは編集をする際に新しいMarkdownパーサーでパースされます。

  • 記事
  • コメント
  • 質問
  • 回答

既存の記事、コメント、質問、回答は以前のパース結果を保持しているため、編集を行わない限りは変化はありません。

注意点

過去データの保持について

現時点では、少なくとも約1年間は過去のパース結果を保持する方針ですのでご安心ください。

しかし、今後何らかの事情によりすべてのコンテンツを再度パースする必要が出てくるかもしれません。
編集を行っていないコンテンツのパース結果も更新されるため、過去記事の確認をお願いする可能性もあります。

ユーザーの皆様にはお手数をおかけしますが、確認や更新をしやすいようにサポートを実施する予定ですのでご協力いただけますと幸いです。

執筆済みのコンテンツの更新について

パーサーの変更によって出力されるHTMLが変わってしまう箇所がいくつかあります。
お手数をおかけしますが、対象のコンテンツを編集する際には、プレビューでのご確認をお願いいたします
記法の変更箇所についての詳細は、Qiita運営による解説記事で説明しておりますので、あわせてご確認ください。

編集する際には以下のようなメッセージが出ますので、表示された際は変更していない部分も含めてご確認をお願いいたします。
また、記事の編集リクエストを受け取った際もプレビューでの確認をお願いいたします。

変更の背景

現在、Qiita運営ではQiitaのエディタには品質・体験ともに改善の必要があると感じています。
ユーザーの皆様からも多くの声を頂いており、2021年10月に一部のQiitaユーザーに実施したユーザーインタビューでもエディタの課題点が見えてきました。

具体的な改善の1つとして、編集エリアとプレビューのスクロール位置を同期させる改善を行う予定です。
しかし従来のMarkdownパーサーではこちらの実現が難しいことが分かったため、今回アップデートを実施しました。

正確なリリース時期は未定ですが、現在編集エリアとプレビューのスクロール位置を同期させるための開発を行っております。

ベータ版リリースでいただいたフィードバックと方針について

ベータ版リリース中にいくつかフィードバックをいただきました。

  • 過去の記事を編集する際に表示が崩れてしまう

上記の「注意点」のところにも記載しておりますが、プレビューでご確認いただきながら変更をお願いいたします。
しかし、編集する記事数が多いと確認が大変になりますので、運営としても引き続き対応を検討していきます。

  • ノート記法におけるバグ

新しいパーサーでは引用ブロック内でノート記法が使えないバグがありました。
こちらについては正式リリース後に修正していきたいと考えております。

最後に

これからもQiitaの改善に取り組んでいきます。

もし、ご意見・ご要望がありましたらQiita Discussionsよりいつでもお寄せください。

参考: 記法の変更箇所についての詳しい説明